2010/04/20

山梨 犬捨て山のいま

 
あのときからもう6年が経つ。

その後もマルコさんをはじめとする多くの方々の献身的な活動により、犬捨て山の状況はさらに改善され、三つのうちの一ヶ所はなくなったそうだ。

そして現在は帝京科学大学の学生さんたちが、HP山梨県 犬の多頭飼育問題の真実で、山での活動をブログでレポートしながら、犬たちを一匹でも多く幸せな家庭犬として送り出すべく、尽力されている。


猛暑の中も、吹雪の中も、一年一年、一日一日を山でなんとか生き伸びている犬たち。
みんなテレビコマーシャルや雑誌モデルとして出てくるような、小さなぬいぐるみのようなコたちではない。
いわゆる中型以上で“雑種”と呼ばれる犬たちである。昨今は〝MIX〟と呼ばれるようになった。

傷つき心を閉ざしてしまった犬たち。
人なつっこく甘えんぼうなのに、甘えられる里親に出会うことなく、年をとっていく犬たち。
病気になったり、衰弱したりして、山での長くつらかった一生を終える犬たち。

どの犬たちも勝手に飼い主のもとを脱走し、好きでそこに住みついているわけではない。
一匹一匹が人間の手によって、一方的にそこへ運ばれてきた命なのだ。
フワフワコロコロとしたちっちゃな仔犬のときだけは、撫でられ、頬ずりされ、可愛がられたのだろうか・・・。



 

山で「マルク」と呼ばれていた甘えん坊のこのコは
優しい里親さんに迎えられ、まもなく天国へ旅立った




このブログを読んでくださった皆様へ、私からのお願いです。

もし身近で犬を飼いたいという人がいらっしゃたら、犬捨て山や保護センターの話をしてみていただけませんか。
そしてぺットショップに高いお金を払わずに、里親を募集している犬たちをを家族に迎えることも、考えてみてはと、伝えてみていただけませんか。

話を聞いてくれても、結局その方はペットショップへ行くことになるかもしれない・・。
仔犬から育てたいというかもしれないし、この犬種でなきゃイヤだというかもしれない。

それでも、一度だけでも、話をしてみていただけませんか?

自分を置き去りにしていった飼い主をうらむこともなく、保護センターや犬捨て山のような場所で死んでいった・・・そして死んでいかなければならないかもしれない、心優しき犬たちの名誉と尊厳のために!

どうかよろしくお願いいたします。









 山から我が家に迎えたウリちゃん